注意:ネタバレです
あらすじ
機械の体を手に入れた犬屋敷壱郎。
彼は自分が手に入れた能力を使い人を救う事を心に誓っていた。
犬屋敷と一緒にUFOの墜落に巻き込まれた獅子神皓。
彼も機械の体を手に入れていた。
長く学校を休んでいる親友の安堂直行を訪ねる獅子神。
彼は安堂に自分が機械の体であることを打ち明ける。
信じようとしない親友に頭の中の機械を見せる獅子神。
手品か何かだと信じない安堂。
獅子神が道路を走る車を操り、次々と事故を起こさせるのを見て、それが手品でない事を確信する。
獅子神は特殊な人間だった。
家族や親友以外の人間には、なんの感情もわいてこない。
彼は手に入れた機械の体を使い無差別殺人を繰り返していた。
他人の死を感じる事で、自分が生きている事を実感していたのだ。
獅子神は住宅街で適当に家を選んだ。
玄関で靴を脱いで、まるで自分の家のように上がっていく。
住人の女性が夕飯の支度をしている。
獅子神は「ただいま」と台所に入って行った。
彼の姿を見て驚く女性。
獅子神は指を拳銃の形にして
「バンッ!」
と女性に向けた。
いぬやしき公式twitterから引用
© 奥浩哉・講談社/アニメ「いぬやしき」製作委員会
女性の体に穴が開き血が噴き出す。
崩れるように倒れる女性。
女性の背中に
「バンッ!バンッ!バンッ!」
と指を向ける獅子神。
女性の背中に次々と穴が開いた。
風呂場で男性と子供の声が聞こえる。
獅子神が扉を開ける。
驚く男性。
子供が不思議そうに獅子神を見ている。
男性の肩を撃ち抜く獅子神。
穴が開いた肩から血が流れだす。
妻が殺されたことを確信した男性は涙を流して命乞いをする。
子供の命だけは助けて欲しいと頼む男性。
獅子神は男性の頼みを断り頭を撃ち抜いた。
父親の体が小さい子供にかぶさっていく。
湯船の中に押し込まれる子供の体。
バタバタと苦しそうに手足を動かしていたが、ほどなく動きが止まった。
「ただいま」と高校生の娘が帰ってくる。
血まみれになって倒れている母親を見てパニックになる娘。
自分が撃ち殺したと獅子神が廊下の先から娘に声をかけた。
自宅にいた犬屋敷壱郎の耳に女性の助けを求める叫び声が響き渡る。
尋常ではない叫び声。
犬屋敷は、あわてて車に乗りこみ声のする方に走り出した。
感想
よくぞ、ここまでやってくれた。
拍手したいわ。
最近、規制がどうとかでテレビは気を使いすぎてるわ。
アニメでも残酷シーンを黒くしたりボカシ入れたりしてるものもあった。
誰に気使ってるねん。
どっち向いて作品作ってるねんってストレス溜まる事もあった。
今回の、いぬやしきはやってくれた。
確かに胸糞悪くなるシーンやったと思う。
でも、獅子神のクソッぷりがハートに突き刺さって来た。
心底、獅子神が憎くなった。
これぐらい感情移入できるシーンも珍しいのと違うかな?
震えるぐらいの緊迫感。
犬屋敷が車に乗って無謀な運転をして猛スピードで助けに行くのかと思った。
でも、本人は焦ってるけど普通に運転してバスが停車したら後ろで止まって待ってる。
これがリアルな反応なんやと思う。
自分は機械の体になってるけど、使い方が分からん。
玄関で殺されてる女の子を見て、うろたえるしかない。
実際こんな場面を見たら、うろたえるだけやと思うわ。
何もできんと震えてるだけしかできひんわ。
獅子神の声が無感情な棒読み。
賛否両論あると思う。
でも、これはこれでいいんと違うかな?
最初は違和感あった。
でも、観ていくうちに違和感が無くなった。
何の罪もない一家を無表情に虫でも殺すように簡単に殺すサイコパス。
そんな奴の声に感情があったら余計に違和感があったかもしれへん。
この棒読みが獅子神の精神が崩壊しているのを、うまく表現してるように思ったわ。
宇宙人は読みを誤ったね。
地球人を事故で2人殺してしまった。
えらい事したから兵器用のパーツで復元した。
そのままにして静かに立ち去ったら、2人が死んでおしまいやった。
事故をもみ消そうと、いらん事をしたから罪の無い多くの人間が死ぬ事になった。
せめて復元する前に記憶をリサーチしてから判断して欲しかった。
この宇宙人がアホすぎるわ。
獅子神なんか絶体に全能の力を持たせたらアカン奴やったのに。
機械の体を手に入れてなかっても、無差別殺人で逮捕されてた奴やろ。
家族を持つ身としては背筋が寒くなったわ。
普通に子供と風呂に入ってて殺されるって、それも自分が殺された後に子供が殺されるのが分かってるってむご過ぎる。
あの、お父さんの気持ちを考えると心が張り裂けそうになるわ。
やりきれない絶望感。
神も仏もないね。
犬屋敷が撃たれて戦闘モードになったけど、やってくれるんかな?
もしかして、同じ体を持ってるから仲間と認識して攻撃せえへんとか?
これだけ獅子神を憎ませる演出をしてんからモヤモヤさせるだけと違って、スカッとさせて欲しいね。
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