注意:ネタばれ
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第3~5話レビュー・感想(ネタばれ)
事実上、大坂城に軟禁された状態の吉井虎永。
大阪城にとらわれている限り行動を起こすことは困難。
しかし、監視の目が厳しく逃げ出すことは容易ではない。
そこで考えた起死回生の脱出方法。
按針を樫木藪重の領地である漁村に送る集団に紛れての脱出。
無事に大坂城から脱出することができた虎永。
藪重さえも知らなかった計画。
藪重に知らせなかったのは当たり前。
いつ裏切るかもしれない人間に重要な計画なんて知らせるわけがない。
そんな虎長の考えを知ってか知らずか
「次からは教えてください」
とぬけぬけと言い放つ藪重。
「お前なんかに教えるわけないやろ、ボケッ」
と心の中で思ったに違いない虎永。
まだ藪重の使い道はあるので
「うむっ」
と静かにうなずいた。
無事に大坂城を出ることができた一行。
しかし、そんな簡単にいくわけはなかった。
按針を敵とみなすキリシタン太閤の刺客が一行を襲う。
籠の中に隠れているわけにはいかず虎永が姿を現した。
護衛をしていた石堂和成の手のものに姿を見られた虎永。
追われる虎永にむらがる追っ手を戸田文太郎広勝が足止めをする。
なんとか港に着き小舟で按針の船に向かう一行。
そこへ追っ手を足止めしていた戸田文太郎広勝が迫りくる追っ手を倒しながらやってきた。
しかし、小舟は船着き場を離れている。
「戻れ」
と必死で叫ぶ按針。
しかし小舟は戻る気配なし。
ハリウッドの映画ならここでヒーローが海に飛び込んで助けに行くはず。
ものすごい数の敵を素手で次々と倒しまくり文太郎を助けて南蛮船に乗り込むはず。
しかし、これは日本の話。
そんな展開にすれば興ざめして観客はトーンダウンするはず。
もしかしたら製作者側からそんな展開にする要請があり真田広之が全力で阻止したのかもしれない。
それなのにこんな状況で生き延びていた文太郎。
虎永と一緒に按針のいる漁村に現れました。
あの状況で生き延びるなんてありえへん。
虎永の話では手なずけていた浪人たちが加勢し逃げて江戸までたどり着いたと。
あの時、浪人なんてひとりもいませんでしたけど。
鞠子に対するDV話を膨らませるために生き延びさせたのかもしれません。
文太郎がいなくなったと思って羽を伸ばした鞠子様。
按針に夜這いをかけてご満足。
文太郎にばれたら何をされるかわかりません。
按針もろとも切り殺されるかもしれません。
夫が生きていたからって今更うれしくないであろう鞠子様。
これから地獄の日々が待っている。
虎永からキジをたまわった按針。
すぐに食べればいいのに熟成させるために軒下につるしてる。
本当にイギリスではそうやるんですか?
イギリスの気候だからおいしくなるんじゃないですか?
高温多湿の日本では腐らせるだけだと思いますが。
おそらくみんなそう思ったはず。
しかし、ご主人様に意見を言うなんて恐れ多くてできません。
決め台詞は
「取ったら死ぬ」
旗本からの言葉の重みを知らないイギリス人。
この言葉がとんでもないことを引き起こすなんて想像だにしてなかったはず。
日に日に悪臭が強くなる。
キジのことなんか忘れてしまっている按針。
腐りきって大量のハエがたかっていても気にしない。
悪臭が村中に漂っても気にしない。
風呂も毎日入らないイギリス人。
どれだけ不潔耐性が強いのか。
屋敷に戻ってきた按針。
重苦しい空気が漂っている。
植次郎の姿が見当たらない。
軒下につるしていたキジもなくなっている。
あまりにも臭いがきついので植次郎が片付けたのかと聞く按針。
咎めるつもりもなく当然のことであろうと認識していた。
沈痛な面持ちで藤が按針に答える。
「植次郎は死にました」
病気で死んだと能天気に勘違いする按針。
しかし、それは按針が引き起こしたこと。
あまりの悪臭に我慢できない村人のため、命をなげうって植次郎が腐ったキジを片付けた顛末。
主人の言葉に背いた植次郎は処刑されてしまった。
自分の言葉の重みを知らなかった按針。
そんなことになるなんて想像もしていない。
腐ったキジを片付けただけで処刑される不条理。
それが江戸時代。
不条理な武士の時代だった。
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