注意:ネタばれ
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第9~10話(最終話)レビュー・感想(ネタばれ)
これはすごい。
アンナ・サワイの迫真の演技。
エミー賞をとったのも納得できる。
事実上、鞠子が主役。
鞠子の存在感なしではありえない。
虎永の名代として大坂城を訪れた鞠子。
それは虎永からの命を懸けた使命。
石堂に敵対する者の家族は大坂城に囚われている。
家族が囚われていては石堂に反旗を翻すことはならず。
事実上の人質。
しかし、石堂はとらえてなどいないと否定をしている。
石堂の非道を世間に公表させ自分の家族も江戸にもどれるようにするのが狙い。
鎧を付けた護衛を従えて大坂城を出ようとする鞠子たち。
しかし、そう簡単に出れるはずがない。
そこで双方引かず切りあいが始まった。
しかし、もっと穏便に済ませる方法はなかったのか?
どうやら許可証があれば出れるみたい。
石堂は大坂城への出入りは自由だと言っていた。
一同が介した場で許可証を要求する方がよかったのかもしれない。
おそらく許可証を出せない理由を述べてくるかもしれないが、自由と言っていることをついていけばボロが出たかもしれない。
許可証なんか石堂の署名があればすぐにでも出せるはず。
命を懸けるのもわかりますけど許可証を出させるように仕向けることに全集中してもよかったかもしれません。
そうは言っても遅すぎた。
多勢に無勢、数で圧倒されて鞠子側の護衛の武士は全滅。
ついに鞠子も長刀を手にして城門の武士たちと戦うが、女一人で大勢の武士に対して勝ち目があるはずがない。
そんなことは戦う前からわかっていたこと。
結局、城から出ることはできず。
鞠子は自害することになってしまった。
鞠子に介錯頼まれてたのにすっぽかした木山。
そんな大事なことを忘れるはずがない。
キリスト教で自殺はご法度。
それを介錯するなんて同罪に値する。
自分のことしか考えていない証拠。
キリスト教の教えに背いて地獄に落ちることが怖くなったのかもしれません。
武士の世界では介錯を頼まれるということは光栄なこと。
それをすっぽかすなんて許されるはずがない。
しかし、死にゆく鞠子に文句を言う権利はない。
按針が自ら介錯を申し出た。
しかし、こんなしきたりがなくなってよかった。
自害も嫌やし介錯なんか絶対にできるはずがない。
覚悟を決めた鞠子。
切腹を回避できるはずと思いながら見ていた広松の例があるので鞠子も切腹するに違いないと思っていた。
しかし、今回は回避。
自らに短刀を突き立てようとしたその瞬間。
ふすまの向こうが騒がしくなった。
ふすまが開いて現れたのは石堂。
許可証を投げ捨てるように置いて行った。
もっと早く持って来いよ。
署名するだけの紙切れでしょ。
さすがの石堂も虎永の名代を大坂城で自害させるのは自分の旗色が悪くなるとでも思ったのか。
鞠子の寝室にやってきた按針。
命の危険を感じての生存本能なのか。
なんで按針と鞠子が不倫の関係になるかよくわからん。
別に胸キュンなエピソードも見当たらない。
通訳としていつも傍にいることで恋愛感情が芽生えたのか。
結果的に按針がいたから鞠子は命を落とすことになってしまった。
鞠子がひとりで寝ていたのなら石堂の手の忍びの者に拉致されるだけで済んでいたのかもしれない。
按針が鉄砲で応戦したから忍びの者も手が出なかった。
鞠子たちが逃走する隙を作って計画がこじれてしまった。
倉庫に籠城するのはわかります。
扉を爆破しようとするのも気づいていた。
それなのに扉の前で両手を広げて立ちはだかるのは意味がわかりません。
体を張ってみんなを守ろうとでもしたんでしょうか。
そんなことをしても爆風を防ぐことができないのは誰が考えてもわかること。
そんなことをするぐらいなら按針を手伝ってバリケードを築く方がよかったんですけど。
あれだけの爆風を浴びて吹っ飛んだ割には着物の背中も破れてない。
手足がちぎれたり頭が割れてもおかしくないほどの衝撃だったと思います。
まさかワンチャン生きてるかと思ったけれどそれは甘かった。
忍びの者を手引きした藪重。
石堂から命を助けてもらう代わりの交換条件。
まさか鞠子が死ぬとまでは思っていなかった。
当初の計画では拉致する予定だったのか。
藪重も武士の端くれ、鞠子の命を奪うという計画であれば手引きをすることに同意しなかったのかもしれない。
鞠子が死んで大きなショックを受ける藪重。
すこし頭がおかしくなってきています。
ショックを受けるのは勝手です。
しかし、あなたのせいで鞠子は死んだということは受け止めなければなりません。
あなたが手引きをしなければ刺客は入ってこれなかったはず。
やってしまってから後悔しても始まらない。
ショックを受けてふさぎ込むぐらいならやらなければよかったのに。
当然、虎永はお見通し。
藪重が裏切ることなど想定済み。
手引きをしたことも見られていた藪重。
監視されていることすら気づいていなかった大バカ者。
のこのこと村に戻ってきたところを取り押さえられた藪重。
裏切りの代償は自害。
介錯するは虎永。
すべては虎永の思惑通り。
戦をする前に勝利は確定。
心変わりした落ち葉の方。
世継ぎの軍勢は石堂には加勢することなし。
はしごを外された石堂が戦をする大義名分はなくなり戦力も大幅に低下。
そんな状況に陥れば虎永の勝利は確実。
感服する藪重。
そこまで虎永が策を講じていたとは気づいていなかった。
浅野忠信演じる藪重。
味のある田舎武将。
敵か味方か生き残るためなら裏切りもいとわない。
この時代に生き残り、のし上がるためにはそれぐらいの考えがなければ死に追いやられる。
そんな藪重でも見抜けなかった虎永の策。
後の徳川家康と呼ばれる人物。
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