注意:ネタバレ
どろろ公式サイトから引用
©手塚プロダクション/ツインエンジン
レビュー
故郷に戻って来た百鬼丸(鈴木拡樹)。ここが故郷である事を知る由もない。にぎわう醍醐景光(内田直哉)の領地。百鬼丸の体と引き換えに手に入れた繁栄。そんな事を知らない人々。真相を知ったら、どんな反応をするのか?鬼神と取引をした醍醐景光。自らの子供の体と引き換えに繁栄を手に入れたとは口が裂けても言う事はできない。公になっているのは鬼神を倒して繁栄を手に入れた。鬼神と結託しているのに嘘の流布。芝居の筋書きもその通り。琵琶丸(佐々木睦)が芝居を見に来ている不思議。目が見えないのに芝居見物。心の目で見ているのか?耳で聞いたり雰囲気を楽しんでいるのか?それは琵琶丸にしかわからない。
当時を知る者は口封じ。気がふれた女が怖すぎる。百鬼丸を見て「鬼が来た。」百鬼丸の名前に鬼が付いているが鬼ではない。むしろ鬼を退治してくれる正義の味方。女の目の下が黒くなっている。そんな事になっているから、より一層不気味さが増している。抱いた赤子を落として一大事。心配したが取り越し苦労。落とした赤子は大きな石。赤く塗られているのには意味があるのか?体のほとんどを鬼神に奪われた赤子の百鬼丸。その光景が忘れられずに抱いていた。気が触れてしまったのは、どんな経緯なのか?醍醐景光の手の者に脅されてそうなったのか?不憫な赤子の姿を見て気がふれたのか?経緯は分からぬが不気味な存在である事は変わらない。
ばんもんの妖怪退治。狐軍団の参上。青白く燃え上がる狐軍団。どろろ(鈴木梨央)の石つぶてが結構効果あるのは予想外。石が当たるたびに狐が散り散りになって消えて行く。こんな簡単に石つぶてが効くなら百鬼丸が出るまでも無かったような気がする。醍醐景光の抱える侍たちに石を持たせて集中攻撃すれば退治できたのかもしれない。それでは話が進まない。醍醐景光が自ら鬼神を倒してしまっては本末転倒。それが分かっているから放っておいたのかもしれない。助六は正直者。さっき知り合ったどろろと百鬼丸よりも家や両親の方が大事なはず。どろろと百鬼丸を放っておいて走り去るのはしょうがない。どろろは優しい。そんな助六の事を心配している。狐軍団と戦う百鬼丸の事も心配。どろろの心中を察した百鬼丸が男前すぎる。「行け!」カッコよすぎる「行け!」言葉を覚えてどろろとコミュニケーションがとれていく。
あわや食い逃げの多宝丸(千葉翔也)。店主に食い逃げ呼ばわりされそうになっている。自分で代金なんか払った事が無いに違いない。兵庫と陸奥が付いていなければ日常生活を送れないおぼっちゃま。テレビもネットも無い時代。自分たちの領主の息子の顔なんて知るはずもない。顔を知らなければ顔パスも不可能。父と母は何かを隠している。もう、いい加減に多宝丸には真実を言うべき。もやもやして何をしでかすか分からない状態。兄がいたが死産だったとでも言っておけば誤魔化せたかもしれない。怖い顔をして隠し通そうとするからややこしくなる。
どろろを行かせた百鬼丸。狐軍団と孤軍奮闘。狐が合体してパワーアップ。九尾の狐にグレードアップ。腰の刀も使います。より強敵に相対するときは腕の刀を抜き去ります。ひとりで戦う百鬼丸。さすがに疲労の色が濃くなってくる。狐に組み伏せられて危機一髪。腹を蹴って巴投げ。さすがに一刀両断と言う訳にはいかず。そこに飛んで来た矢。てっきり陸奥の放った矢だと思ってしまった。思わせぶりな矢。予想は外れ。百鬼丸は大丈夫なのか?このまま抹殺されてもおかしくない状況。父と息子の再会。互いに何を思うのか?百鬼丸は覚えているはずもない。しかし、醍醐景光は確信したはず。体の一部が作り物の少年。他にこんな境遇の者がいるはずもない。何かを感じて琵琶丸は鬼神の祀られているお堂に向かう。助六を追って敵陣へ向かったどろろ。その先には敵の侍と捕まった助六が。三者三様、運命の歯車が回っていく。
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