注意:ネタバレ
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第10話:「AKAヒーローのつもり」レビュー
一線を越えてしまったトリシュ。
もう、これで後戻りできなくなってしまった。
能力に翻弄され自分を見失ってしまったトリシュ。
裁判にかけることなく私的に制裁を行い悪人の命を奪うトリシュ。
法治国家への重大な挑戦。
それが正義のためとはいえ許される事ではない。
各々が勝手に判断して制裁を加える事の怖さを理解していないトリシュ。
母ドロシーをサリンジャーに殺されたことが引き金になった。
明らかにサリンジャーが殺したのに証拠がないため裁かれない不条理。
そんな法の無力に嫌気がさしての結果。
法の網を潜り抜ける悪党。
悪事を働いているのにのうのうと生きている事が許せない。
誰も裁かないなら天から与えられた能力を使い自分が裁くまで。
それが自分に天から与えられた使命。
しかし、その判断が間違っていたらどうするのか?
悪人だと思い制裁を与え命を奪った後に間違いだったらどうするのか?
そんな危うさを理解していないトリシュ。
能力の危うさを理解しているジェシカ。
トリシュを止めなければ能力に翻弄され自滅する未来が待っている。
しかし、行く手に立ちはだかる警察。
ナスバーマー殺害の容疑者として疑われているジェシカ。
いったい警察とトリシュのどっちが正しいのか?
真実を話せばトリシュが逮捕されてしまう。
いつだってトリシュを選んできたジェシカ。
トリシュを選べばナスバーマー殺害で自分が刑務所送りになるのは明白。
そうなってしまったらトリシュの暴走を止める者はいない。
自滅するまで悪人を殺し続けるトリシュの未来。
そこに救いはないだろう。
母を殺された怒りで悪人を殺しまくる殺戮者。
ヒーローからは程遠い存在。
気になるのはエリックの存在。
当初はエリックが一番疑わしい存在だった。
しかし、エリックはやっていなかった。
でも、トリシュのターゲットはエリックの持っていた悪事を働いているファイルの人物。
闇を感じた相手の悪事を止める手段を持たないエリック。
トリシュを自分の武器として使う事を決断したのか?
痛めつけて悪事をやめさせるぐらいに思っていたのかもしれない。
トリシュが悪人を殺すまで殴り続けるなんて思ってなかったのかもしれない。
もしかしたらエリックも能力に翻弄されているのかもしれない。
トリシュ、エリック共に能力に翻弄される者。
もしこれが白日の下にさらされれば能力者に対しての規制や反感が大きくなることは目に見えている。
そうなる前に止めなければならない。
しかし、それができる唯一の存在であるジェシカは警察に逮捕された。
殺人容疑で逮捕されているから、そう簡単にはでてくることはできない。
誰かがトリシュを止めなければ表ざたになるのも時間の問題。
そのうちトリシュは悪人に制裁を加えている事を誇示し始めるはず。
心の中の自己顕示欲が頭をもたげるはず。
そうなってしまったら取り返しがつかなくなってしまう。
また、悪人たちから一斉にターゲットとなり命を狙われるはず。
銃弾を跳ね返す能力はない。
ナイフを通さない皮膚も持っていない。
プロの暗殺者に不意をつかれたらひとたまりもない。
一刻も早くトリシュを止めなければならないがジェシカが逮捕されてしまっては止める手段が見つからない。
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