注意:ネタバレ
どろろ公式サイトから引用
どろろ ©手塚プロダクション/ツインエンジン
レビュー
生きる屍のような毎日。過去の過ちを悔いる日々。来る日も来る日も哀れな遺体の欠損した部位を与える日々。それを奪う救いようのない者。与え奪われ、また与える。淡々と作業をこなす寿海。そこに人としての心は存在しない。妖も寿海を人として認識せず。目の前の寿海を無視。とっくに人としの心は失った。生きる希望も生きがいも存在しない。ただ、生きているだけの存在。目の前の屍となんら変わらない存在。わが目を疑った。もう、会えないと思っていた。修羅の道へと送り出した百鬼丸。その我が子が目の前に立っている。妖の返り血を浴びて血まみれの百鬼丸が立っている。
旅立った時より変わった風貌。自分自身の身体を取り戻している。我が子の成長に歓喜する父親。体のほとんどが作り物だった。送り出した時は、言葉を発するなど想像も出来なかった。しっかりと自分の意志を主張している。しっかりと口から言葉が発せられている。壊された義足。それでは妖と満足に戦う事はできない。自分の身体を取り戻すためには十二の鬼神を倒さなければならない。そのために必要な義足。しかし、それを与えるという事は再び息子を修羅の道に戻す事になる。せっかく戻って来た親子水入らず。生きる希望生きがいが湧いて来た。しかし、道はそれぞれに分かれている。百鬼丸には百鬼丸の道がある。
ついつい百鬼丸を子供扱いする寿海。熱い粥を冷ます必要はない。感覚を取り戻した百鬼丸。成長した百鬼丸。子供は親の知らぬ間に成長する。観音が百鬼丸の命を救った意図は何?体の全部、命までも奪われる運命だった。観音が救った命。母である縫の方は、何かを感じている。百鬼丸の運命。多宝丸の変容。兄の存在を知った多宝丸。兄に負けた多宝丸。多宝丸の中で何かが変わった。妖討伐に向かう多宝丸。ネズミの妖を追い詰める。子供たちに食べさせるために人間をさらっていた妖。
生きるための術。妖の側から見れば子供を育てるために仕方のない事。それを邪魔する人間を襲う道理。非情な多宝丸。妖側の理屈は通さぬ。子供もろとも家に火を放ち焼き尽くす。そこまでする必要があるのか?多宝丸に芽生えた非情な心。きっかけは百鬼丸。実の兄の存在を知り何かが変わった。百鬼丸の討伐にむかう多宝丸。百鬼丸にとってのかけがえのない存在であるどろろ。唯一、百鬼丸の暴走を止める事が出来る者。百鬼丸が寿海以外に心を許す存在。どろろとはぐれてしまったのは誤算。イタチに囚われてしまったどろろ。助ける事が出来るのは百鬼丸のみ。島へ向かう百鬼丸。それを追う多宝丸。一触即発。
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